大掃除をするとき、洗浄効果が高くて環境に優しい重曹やクエン酸を使用する方も多いでしょう。この2つを準備して、いざ掃除を始めようとしたとき、この2種類はそれぞれどういう汚れを落とす時に使うのだろうと疑問に思ったことはありませんか? ここでは、重曹とクエン酸の違いと共通点についてご紹介します。
「水系汚れにはクエン酸、それ以外は重曹」と覚えよう
重曹はアルカリ性、クエン酸は弱酸性です。掃除では、汚れの性質とは反対のものを使って汚れを落としていきます。
たとえば、水アカや石けんかすなどは、アルカリ性の重曹では落ちにくく、弱酸性のクエン酸の方が、汚れが落ちやすくなります。シンクの水アカや、お風呂の湯アカを落とすには、クエン酸水(300mlの水に対して大さじ1杯のクエン酸を混ぜたもの)を吹きかけると効果的です。
これに対して、重曹は水まわり以外の汚れに効果を発揮します。例えばコンロまわりや鍋の焦げつきなど、油汚れに十分な効果を発揮します。
それだけではなく、コーヒーやお茶の茶しぶは重曹を振りかけてこするだけであっという間に落とせますし、電子レンジの庫内の汚れにも重曹水を振りかけてつけ置きしておけば、軽くこすっただけできれいに汚れが落ちます。
重曹は、油汚れ以外にも効果がある点では汎用性が高いといえます。「水系汚れにはクエン酸、それ以外は重曹」と覚えておけば、どちらをどのように使うかすぐに思い出せますね。
重曹とクエン酸には、どちらにも消臭効果がある
落とせる汚れに違いがあるものの、重曹にもクエン酸ともに「消臭効果」があります。ただ、クエン酸を消臭目的で使用するためには、クエン酸水を作らなければならず、直接振りかけるだけで消臭効果を発揮する重曹の方が手軽かもしれません。
中和させて使用する方法も
アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を混ぜると、中和が起こり発泡して頑固な汚れを落とすことができます。排水溝に同量の重曹とクエン酸をふりかけ、水を流して発泡させて使用できます。
どちらも使用できないもの
ニスや漆塗りでできているもの、白木など水がしみこみやすいもの、大理石、アルミ製品、たたみ、真鍮には、重曹もクエン酸も使用できません。ほかにも、使用できない素材がそれぞれにあるので、商品に記載されている説明書をよく読んでから使用しましょう。