まるでドラえもんの世界!? 思わずワクワクしてしまう楽しい実験にトライしてみませんか。お子さんの自由研究にはもちろん、思わず大人も夢中になってしまう「つかめる水」。水に混ぜるだけで、つかめる水が簡単にできる材料を使って、お家で実験教室はいかが?
「つかめる水」の秘密とは?
水が固まって「つかめる水」なる秘密は、「アルギン酸ナトリウム」と「乳酸カルシウム」。両方とも食品なので、安心です。アルギン酸は、海藻類に含まれる天然の食物繊維。ミネラルと結びつくと、ゼリー状のような状態になります。海藻のネバネバの正体こそが、アルギン酸がゼリー状になったもの。
乳酸ナトリウムは、サトウキビなどの植物由来から取り出した糖質を発酵させて作ったカルシウムのこと。サプリメントとして飲んでいる人も多いようです。
さて、なぜこのふたつがつかめる水を作り出すのか?「アルギン酸ナトリウム」の水溶液と「乳酸カルシウム」の水溶液が混ざると、固まる性質があります。ふたつの水溶液が接した部分が固まってゼリー状の膜を作り、溶液がそのゼリーの中に閉じ込められることで、水の風船「つかめる水」ができるというわけです。
さあ、さっそく実験開始!
つかめる水の性質や秘密がわかったところで、さっそく実験を始めてみましょう。
【用意するもの】アルギン酸ナトリウム1.3g、乳酸カルシウム約6g、1Lの水を入れたボウル、多めの水を入れたボウル、ペットボトルに入れたぬるま湯250ml、泡だて器、おたま、ゴムベラ
【作り方】
①ぬるま湯が入ったペットボトルにアルギン酸ナトリウムを入れてフタを閉め、10分以上よく振って溶かす。液体の泡が消えるまで15分ほど置いておく。
②水1Lのボウルに乳酸菌カルシウムを入れ、泡だて器で溶けるまで混ぜる。
③①の液体をおたまに移し、②の水面ギリギリでサッと全部入れ、ゴムベラでやさしく3~5分かき混ぜる。
④③の中にできた「つかめる水」から、かたまりをそっと多めの水を入れたボウルに移す。
慣れてくると、上手に丸くできるようになります。
こんな楽しみ方もある!
「つかめる水」は、プルプルとした気持ちいい感触を楽しむだけでなく、他にもいろいろな楽しみ方があるようです。
・水風船の代わりにぶつけ合う!
暑い夏、家の外でビニールプールを出して子どもを遊ばせるご家庭も多いと思います。そんなときにつかめる水を作っておけば、手でパン! と割ったり、ぶつけ合ったり、盛り上がること間違いなしです!
・巨大な「つかめる水」に乗っかってみる!?
ボウルでなく、お風呂などで大量の水で作ったら(分量は調整)、つかめる水に乗れるかも!?一瞬で割れてしまいそうですが、不思議な感覚が味わえそう。
・いろんな色の可愛い「つかめる水」
かき氷のシロップや、食用着色料を入れれば、カラフルで可愛い「つかめる水」のできあがり! 思わずかじっちゃっても、大丈夫。
あまった材料はこう使おう
つかめる水を作っただけでは、「アルギン酸ナトリウム」「乳酸カルシウム」はとても消費できませんよね。余ったものは、こう使いましょう!
・アルギン酸ナトリウム
アルギン酸ナトリウムは体に取り込まれることはほとんどなく、多くが体外に排出されます。
ほぼカロリーに換算されないので、ヨーグルトや飲み物入れれば、空腹感を満たすにはもってこいです!
・乳酸カルシウム
お米を炊くときに混ぜたり、飲み物や毎日飲むみそ汁・スープに入れれば、家族みんなのカルシウム補給ができます。