人間の心身の健康の維持のために積極的に摂取すべき栄養素のひとつである、カルシウム。一時的に不足しても自覚症状が出にくいため、若年層ほどその摂取量に無頓着な傾向があるのだとか。
でも実は未来の自分のためだけではなく、今の自分のためにも積極的に摂取したい栄養素なのです。その理由と摂取のポイント、合わせて気を付けたい生活習慣についてなどをまとめて紹介します!
骨や歯だけじゃない! 全身でマルチに活躍
「不足するとイライラの原因にもなる」と言われるカルシウムは、骨や歯だけでなく、血液中や筋肉、神経などでもそれぞれに重要な役割を果たしています。
骨や歯に存在するカルシウムは貯蔵カルシウム、それ以外の組織にあるカルシウムを機能カルシウムと呼ばれています。この機能カルシウムは血液などの体液をアルカリ性に保つ、神経・筋肉などの緊張や興奮を抑える、血液を凝固させて出血を止めるなどのほか、ホルモンの分泌や細胞分裂の促進、胃液の分泌調整、鉄の代謝補助など、その役割、働きは多彩かつ重要なものばかり! 体内の機能カルシウムが不足すると骨や歯にある貯蔵カルシウムから補充されるので、長期間の慢性的なカルシウム不足は骨軟化症や骨粗鬆症の原因にも。
カルシウム不足を招く生活習慣にも注意
カルシウム不足にならないためには、カルシウムを多く含む食品を積極的に摂取のはもちろん、その他の生活面でもいくつか注意すべきポイントがあります。
定期的な運動を心がけるのもそのひとつ。骨に負荷をかけることでアルシウムが骨に沈着しやすくなることがわかっています。
またインスタント食品やスナック菓子などの加工食品を食べる機会が多い場合も要注意。加工食品に多く含まれる食品添加物「リン」は過剰摂取するとカルシウムの吸収が阻害されしまいます。リンは通常の食事で十分必要量が摂取できると言われていますので、加工食品の多用による過剰摂取には注意が必要かもしれません。
ぜひ一度ふだんの食事や生活を見直して、地道に着実に摂り続けるよう心がけてみて。