あまり耳慣れないアルギニン、これはたんぱく質を作るアミノ酸の一種です。不足すると、新陳代謝が落ちたり、ターンオーバーが乱れたりします。しかし、食物だけで摂取するのもなかなか大変。アルギニンをうまく摂取して、元気な身体で今年こそ「風邪知らずの冬」を目指してみませんか。
アルギニンとは?
アルギニンは、牛乳、ナッツ類、高野豆腐や納豆などの大豆製品や大豆、鶏肉やエビなどの肉や魚介類、卵類などに多く含まれるアミノ酸の1種です。私たちの体を作るたんぱく質は、20種のアミノ酸からできています。そのうち9種類は必須アミノ酸といわれ、体内で作り出せないため、食物から摂取しなくてはなりません。
一方、体内で作り出せる11種類のアミノ酸は非必須アミノ酸といわれます。アルギニンは非必須アミノ酸ですが体内で作り出せる量はとても少ないため、不足した分を食事などで補う必要があります。そのため、アルギニンは「準必須アミノ酸」と呼ばれています。アルギニンは加齢とともに生成され量が減っていくといわれているので、意識的に日々の食事に取り入れていきたいですね。
アルギニンが不足するとどうなる?
運動すると筋肉痛が起きます。それは筋肉が傷ついている状態。その傷ついた筋肉を修復するために必要なのがアルギニンです。アルギニンが不足してしまうと、筋肉が修復されにくくなり、十分な体作りができにくくなったり、翌日まで疲れが残りやすくなってしまうことも。
また、アルギニンは体内で分泌されるさまざまなホルモンを作るために必要なものです。アルギニンが不足するとホルモンの分泌が不十分になり、体の働きが乱れることもあるため、体調に影響が出てしまう可能性もあります。さまざまなホルモンの中には、身長を高くするために骨を伸ばすよう働きかける「成長ホルモン」も含まれます。低身長で悩んでいるお子さんを持つパパやママも、アルギニンの働きを知ってほしいと思います。
アルギニンを手軽に摂取する方法とは
アルギニンを多く含む食品として、鶏肉・海老・大豆製品・ナッツ類が挙げられます。分かりやすい例として100gあたりでアルギニンが含まれる量は、かつお節 4,300mg、乾燥高野豆腐 4,100mg、落花生 3,200mg、ごま 2,700mg、アーモンド 2,100mg、くるまえび 2,000mg、しばえび 1,700mg、鶏むね肉皮なし1,500mgなど。たんぱく質が多く、カロリーの高いものが多いようです。アルギニンを食品だけで摂ろうとすると、摂取量もかなり多く、カロリー・脂肪オーバーになってしまうため、アルギニン粉末やサプリメントで補うといいかもしれません。
手軽に摂る方法として、アルギニン粉末をスポーツドリンクやコーヒー、オレンジなどの柑橘系のジュースに混ぜて飲みます。アルギニン独特の苦みとにおいが和らぎ、飲みやすくなります。アルギニン摂取のタイミングとしては、筋肉を多く使う運動前後や、寝ている間もホルモンは分泌されるため、就寝前がおススメです。
今年は「風邪知らずの冬」にしよう!
疲労回復やホルモンの分泌も促す働きがあるアルギニン。これから風邪が流行っていく季節、日々の食事の中に意識的にアルギニンを補っていきたいですね。粉末アルギニンを使ったお手軽レシピをいくつか紹介します。
・アルギニン元気ジュース
キウイ1個と牛乳大さじ3をミキサーにかけ、アルギニン小さじ1/4とはちみつ大さじ1を入れてよく混ぜます。ほどよい酸味でスッキリした味わいです。
・アルギニンオレンジゼリー
ゼラチン(10g)、グラニュー糖(小さじ2)を入れ、湯(大さじ2)を加えて混ぜます。オレンジジュース(200cc)を少しずつ入れ、アルギニン(小さじ1/4)も入れてよく混ぜる。型に入れて冷蔵庫で冷やせばさっぱりゼリーのできあがり。
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